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歯の豆知識Tooth Trivia

2021.04.30

高齢者の歯のトラブルなどが招くさまざまな病気

高齢者の歯のトラブルなどが招くさまざまな病気

高齢者 病気

テレビなどで歯周病、歯周病菌という言葉を聞いたことがあると思います。

そして歯周病の原因菌が口の中だけでなく全身にまわって悪影響を与えていくことがあります。

また、病気になっていなくても口の中が清潔でないことで、さまざまな病気を引き起こす可能性があるのです。

どんなことがあるのか見ていきましょう。

 

脳こうそく

脳こうそくは、血の塊や脂肪性沈着物が脳の血管に詰まり、結果、脳性まひ、言語障害、認知障害といった後遺症を引き起こす、おそろしい病気です。普段から脂っこい食事を好む高血圧・高コレステロール・高中性脂肪の方は要注意ですが、これに加えて歯周病の方も更に注意が必要です。

歯周病は方はそうでない方の2.8倍の脳こうそくのリスクがあるからです。

 

心臓疾患(狭心症・心筋梗塞)

生活習慣によって引き起こされる狭心症・心筋梗塞てすが、歯周病の原因菌も関連していることがわかっています。

これは動脈硬化により心筋に血液を送る血管が狭くなる、もしくは血の塊で血管がふさがってしまうことで、心筋に血液が供給できなくなる病気です。最悪、死に至ることもあります。

 

糖尿病

糖尿病の6番目の合併症だといわれてきたのが歯周病です。

糖尿病と歯周病には密接な関係性があり、歯周病になると糖尿病の症状が悪化し、歯周病を治療していくと糖尿病も改善されることがわかっています。

糖尿病の方は歯周病になっている方が多いというのもあります。

 

認知症

高齢者に多くみられる認知症、その症状については、ご存知かと思います。

しかし、認知症を引き起こすメカニズムには、

・アルツハイマー型

・脳血管性

の2つががあることをご存知でしょうか。

アルツハイマー型は脳の萎縮による認知症、脳血管性の認知症は脳卒中が原因となることが特徴です。

歯周病とアルツハイマー型には関係性があることもわかっています。

アルツハイマー型は脳が萎縮しているのが特徴ですが、歯周病などで歯を失い自分の歯が少ない人ほど脳の萎縮が進んでいるというデータもあります。

また、歯周病は先ほどの説明通り動脈硬化の原因にもなるので脳血管性にも関わりがあることも予想できると思います。

 

 

高齢者は歯がないというのは実は誤解

歯がないのは高齢者が多い。なので、歯が少なくなるのは老化現象なので仕方がないと思っている方は少なくないのではないでしょうか。

しかし、高齢者たから歯がないというのは間違った認識なのです。

これは事実は統計からも明らかになっています。

 

資料から見る歯の多い高齢者

厚生労働省が平成28年10~11月に実施した調査で、20本以上の歯を有する方の割合(8020達成者)は、

65~69歳で73%、

70~74歳で63.4%、

75~79歳で56.1%、

80~84歳の時点でも44.2%で、

85歳以上の方が25.7%

と4人に1人以上が健康な歯を保つことができています。

8020運動とは

 

また、1人あたりの現在の歯の平均本数は、

 

65~69歳で21.6本

70~74歳で19.7本

75~79歳で18本

80~84歳で15.3本

85歳以上でも10.7本

 

という結果となっています。

 

 

さらに、インプラントや義歯、ブリッジなどの装着をしていない方は、

 

65~69歳で29.4%、

70~74歳で24.5%、

75~79歳で21%、

80~84歳で13.4%、

85歳以上は10.3%もいることが判明しました。

 

参考:厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査の結果の概要

 

当院に定期的に検診を受けに来られている市内の80歳の女性は見た目も実年齢より若く見えます。

いつも定期検診後の世間話で最近の楽しみといえば「お肉を食べること」だとおっしゃっていました。薄く切ったお肉やミンチをお召し上がりになられるのかなと思っていたのですが、お孫さんがいわれるにはステーキが好物なのだそうです。

80歳で20本の歯もしっかり残せていますし、前回の検診でも、歯のぐらついているような箇所は見当たらなかったです。

歯科医として、このようなお話を聞けるのは、とてもうれしいかぎりです。

このように定期的なメンテナンス、自分のお口に合った歯の磨き方をしっかりされている方は70代、80代になっても、自分の歯でおいしいものを食べ、好きなことをして毎日を元気に過ごしていらっしゃいます。

 

歯が健康な人と不健康な人の差って?

歯が健康な人と不健康な人の差は、どこから生まれているのでしょうか。

歯科医としてお答えできるのは、次の3つとなります。

 

普段の生活習慣に気をつけている

 

動脈硬化やメタボリックシンドローム予防で毎日の食事や運動に気を付けている方は自然と食べているものも歯の健康によいものを食べています。歯の健康が全身に影響するように健康な食生活は、歯の健康に寄与します。

 

1日1回の正しい歯みがきを大切にしている

 

歯磨きの目的の1つとして虫歯の原因となる歯垢の除去があります。

歯を磨いているのと磨けているは違います。

歯垢は約24時間で固まってきて歯ブラシでは取り除くのが難しくなります。

磨いているといってもしっかりと歯垢を除去できていないとあまり意味がありません。

当院では、1日1回の徹底した正しい歯みがきの方法をオススメしています。

 

自分に合ったかかりつけ歯科医院がある

平成28年4月からは、患者様ひとりひとりに対し、生涯にわたってお口の健康に貢献できると厚生労働省から認められた医院には「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」という称号が与えられる制度がスタートしました。

これは、かかりつけ歯科医院をもつことを政府も重要としているからです。

かかりつけ歯科医院と自分の歯の健康を守るためにお口の中で気になることや不安がある時にいつでも気軽に相談できる歯医者のことです

 

森川歯科クリニックはかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所です!

認定かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所とは、地域包括ケアシステムにおける地域完結型医療を推進していくことを目的とし、次の基準などを満たした歯科医院のことです。

 

歯科医が複数名いる、あるいは歯科衛生士が1名以上いる

高齢者口腔機能管理にかかる研修などを受けた常勤歯科医が1名以上いる

緊急時対応に必要な体制が整備されている

医療安全対策について十分な体制が整備されている

 

まずは、森川歯科クリニックで検診を!

高齢者の方に、いつまでも健康な歯で生活してほしいという当院の院長が認定かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所を目指した原点です。

 

森川歯科クリニックはこれからの人生を更に楽しんでもらうためのお手伝いをしていきたいと考えています。

年齢を重ねるにつれて口の中のトラブルや悩みが出てきた、ずっと健康な歯で生活したいとすこしでも思われた方は、すぐに当院にお越しください。

まずは口の中と歯の状況を確認しながら専門である歯科衛生士が歯垢や歯石の除去・口の中のクリーニングを行います。キレイになった状態からしっかり治療流れやメンテナンスの方針お話ししながら進めていき納得されてからの治療になりますので安心されてください。

治療後も定期的にお口のメンテナンスを行うことで、生活の質(QOL)が、きっと上がるはずです。

春日井市の森川歯科クリニックではご相談も受けております。

下記よりご予約の上ご相談ください。

ご予約はこちらまで!

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