ブログ

歯の豆知識Tooth Trivia

2020.12.16

入れ歯(義歯)は慣れる?│入れ歯に慣れるコツ6選

入れ歯(義歯)は慣れる?│入れ歯に慣れるコツ6選

入れ歯

入れ歯に慣れるまでの期間とは?

入れ歯治療とは、「歯が抜けてしまった」場合の歯科治療になります。 歯が抜けてしまった場合には、大きくわけて「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」という3つの治療があります。 インプラント治療は、歯にインプラント体を埋入し、骨と結合させる治療になりますが、入れ歯やブリッジは、残っている歯や歯肉の支えが必要になりますので、どうしても慣れるのに時間がかかります。 入れ歯にも大きく分けて二つあります。 「部分入れ歯」と「総入れ歯」です。 部分入れ歯は残っている歯で入れ歯を支えるのに対し、総入れ歯は名前の通り、すべての歯を入れ歯にするため、歯肉(歯ぐき)で支えることになります。 そのため、部分入れ歯と比べて、総入れ歯の場合は特に慣れるまでに時間がかかる患者様も多いです。 では、慣れるまでにはどのような問題があるのでしょうか? 歯医者さんで総入れ歯が出来上がって装着しても、 ・お口の中に入れ歯があることで話しにくい ・お口に入れ歯が入っていることが気持ち悪くて装着できない ・あわなくて痛みがあり噛めない ・入れ歯が落ちてしまったり、外れてしまう などといった問題が多いです。 そこで今回は総入れ歯で快適に過ごすコツをいくつかご紹介します。

入れ歯に慣れるコツ①│お口の中の保湿を心がける

上あごの総入れ歯は、上あごに吸盤のように吸い付かせて装着するため、お口の中が乾いていると落ちやすく、外れてしまう原因になります。 その際、当院では唾液腺マッサージや保湿ジェルが効果的ですとお蔦しております。 唾液腺マッサージとは、耳下腺、顎下腺、舌下腺といった唾液腺を肌の上から指などでマッサージすることで唾液の分泌を促します。 総入れ歯の患者様だけでなく、ドライマウスの患者様にも効果的ですよ! 保湿ジェルは適量をお口全体になじませることで保湿できますので、とても簡単な保湿グッズになります。

入れ歯に慣れるコツ②│軟らかい物を食べる

元々の自分の歯に比べて、総入れ歯は約30%程度の力でしか噛めないと言われています。 どの程度まで堅いものがたべられるかを確かめるためにも、柔らかいものを食べながら、患者様が装着している入れ歯で食べられる硬さの限界を把握できると良いですね。 軟らかい食べ物から始めて、入れ歯に慣れるようにしていきましょう。 ただ、装着している入れ歯によって咬む力が変わってきます。 これは保険治療で使える材料の限界でもありますので、詳しくは以下の関連情報をご参考にしてみてください。

関連情報:入れ歯の情報ページはこちら

入れ歯に慣れるコツ③│できる限り奥歯で噛む

入れ歯を装着した状態で、前歯だけで食べ物を噛もうとすると、奥歯の方が浮き上がってしまいます。 シーソーのように、前歯に力が入ると、奥歯が浮いてしまうというイメージでしょうか。 そのような状態になると、入れ歯が外れやすくなります。 出来る限り奥歯でしっかり噛むことを心がけて頂くと、入れ歯は安定してきますし、ちゃんと食べられるようになるため、慣れるまでの時間が短くなります。

入れ歯に慣れるコツ④│入れ歯の清掃

入れ歯はお口の内側のくぼみや、人工歯と人工歯の間の溝の部分に汚れが溜まりやすいのです。 人工歯のため、歯の間に詰まった感覚がないため、気づかないことが多いのです。 そのまま汚れを放置してしまうと、菌(歯周病菌など)がお口の中で繁殖し、口内炎を引き起こしてしまったり、残っている歯ぐきの下の骨が溶けてしまいます。 毎食後、流水下で入れ歯専用のブラシなど使ってしっかりと汚れを落としましょう。 入れ歯を装着していないときは水の中に入れておいたり、入れ歯用洗浄剤につけて保管することで清潔に保てます。

入れ歯に慣れるコツ⑤│入れ歯安定剤に頼らない

入れ歯が安定しないなと感じた時、市販もされている入れ歯安定剤の使用も悪くはありませんが、過度に安定剤を使用してしまうと、入れ歯を支えている骨が吸収してしまうため、適度な使用を心掛けましょう。 ただし、一番望ましいのは安定剤を使わない状態です。安定しない状態、違和感を感じる状態なってきたらご来院ください。調整いたします。

入れ歯に慣れるコツ⑥│お口の中をきれいにする

たとえ1本も歯が残っていなかったとしても、お口の中を清潔に保つことはとても大切なことなのです。 歯が残っている場合は歯ブラシを。残っていない場合は、専用の軟らかいスポンジなどを使ってお口の中を掃除するととても効果的です。 食べカスや汚れがお口の中に残っていない状態を保つようにしましょう。 洗口液を使用してうがいすることもお勧めですよ。

まとめ

患者様から「入れ歯って慣れるの?親を見ていていつも辛そうだった」「入れ歯に慣れるまで時間がかかるんでしょ?」などのお声をいただきます。 ご紹介した6つのコツを守って頂くことで、入れ歯に慣れるまでの時間が短縮できます。 歯が抜けてしまった際の治療のひとつとして、入れ歯治療は長い歴史があります。 そのため一昔前に比べて進化しており、自費診療ではとても精密な型取りを行えるため、保険治療の入れ歯に比べて「装着感」、「食事の温度の伝達」も段違いです。 以上、入れ歯に慣れるコツを6点に絞ってご紹介しました。 ぜひご参考にしてくださり、部分入れ歯、総入れ歯に早く慣れて頂き、快適に御使用いただけると幸いです。

高蔵寺駅近く 歯医者 森川歯科クリニック