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歯の豆知識Tooth Trivia
2021.04.15
健康寿命と歯の健康のために
健康寿命と歯の健康のための予防メンテナンス
日本人の平均寿命は男女ともに延び続けています。しかし健康寿命は平均寿命よりも、平均9~12年の差があります。人生100年時代といわれている現代は、健康寿命を考えている方が増えています。
実はお口の健康と健康寿命には深い関係があります。健康寿命とお口の健康について解説します。
健康寿命とは
日本人の平均寿命は女性が87.9歳、男性が81.4歳と過去最高を記録しており、人生100時代は大げさでないことがわかります。
また健康で自立した生活を過ごせる期間を「健康寿命」といい、女性は74.7歳、男性は72.14歳といわれています。健康上に問題があり、支援や介護を必要とする期間が平均9~12年あるため、健康寿命を重視する方が増えています。
支援や介護が必要になる原因
健康上に問題があり、支援や介護になる原因は以下の5つが挙げられます。
・認知症
・脳卒中
・高齢による衰弱
・骨折や転倒
・関節疾患
厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、65歳以上の高齢者で介護が必要になった主な原因は、1位が認知症、2位が脳卒中、3位は高齢による衰弱となっています。
失った歯と健康寿命の関わり
むし歯や歯周病によって歯を失った場合、見た目やかみ合わせに影響がありますが、健康にも深く関わりがあります。
認知症
歯を失った本数が多ければ多いほど、認知症のリスクが高いといわれています。また歯を失ったときに入れ歯をした人と、しなかった人と比べると、認知症のリスクが抑えられるという研究結果がでています。
2019年にアルツハイマー型認認知患者の脳から歯周病菌の毒素が検出された論文が発表されており、認知症と歯周病の関係性の研究が進められています。
転倒や骨折
認知症と同様に、転倒や骨折といった場合も入れ歯を使用している人と入れ歯を使用していない人に比べて、転倒のリスクが軽減します。
胃や腸の負担
歯を失ってそのままにすると、胃や大腸に負担がかかります。よく噛んで食べると唾液が分泌され、アミラーゼという分解酵素をだします。アミラーゼは炭水化物を分解する酵素です。
歯を失ったままの状態では、ものが噛めず唾液の分泌量は減ってしまい、胃や腸に負担がかかります。
そのため歯を失った場合は、そのままにせず失った歯を補うことが非常に大切です。
歯周病と健康寿命の関わり
歯周病と糖尿病は深い関係があります。歯周病は歯垢に含まれている歯周病菌に感染して、歯肉のはれや出血、歯を支える骨が溶けてしまう病気です。
歯周病に罹患すると歯と歯肉の隙間で増殖し、炎症や出血、膿が出るといった症状を引き起こします。出血や膿が出ている歯肉は、歯周病の菌が血管内に入りやすくなっています。
血管内に入った細菌は毒素を持っており、血液を介して全身に広がります。毒素はインスリンの働きを低下させ血糖値を上げるといわれています。
また糖尿病は脳梗塞、心筋梗塞といった合併症が発症することがあります。そのため歯周病の治療を行う必要があります。
オーラルフレイルと健康寿命の関わり
オーラルフレイルという言葉をご存じですか?オーラルは口、フレイルは衰えを意味しています。健康と要介護の間には健康→前フレイル→フレイル→要介護の段階があります。近年、この前フレイルであるオーラルフレイルは、老化が始まるサインとして注目されています。
口の機能には「食べる」「話す」「表情」「呼吸」と4つの機能が備わっており、それらの機能が低下すると体力や栄養状態の低下を招きます。また「食べる」機能が低下すると誤嚥する可能性が高まります。誤嚥の恐ろしさはむし歯、歯周病、口腔乾燥により口の菌が繁殖し、唾液と混ざった状態で誤嚥をしてしまうと、誤嚥性肺炎を起こす可能性があります。
オーラルフレイルを予防して健康寿命を延ばす
要介護にならないためには、オーラルフレイルを予防する必要があります。口の中を清潔に保ち、口の機能の維持をすることが大切です。そのため歯科医院の定期的なメンテナンスで、自分の口の健康について知ることがオーラルフレイルの予防につながります。
健康寿命を延ばす予防メンテナンス
日本人の平均寿命は年々増加しており、人生100年時代といわれるようになりました。しかし寿命が延びても健康でなければ、残りの9~12年は支援や介護を必要とする生活になります。
春日井市・高蔵寺駅近くの森川歯科クリニックでは健康寿命を延ばす予防メンテナンスを行っております。
「お茶や汁物でむせるようになった」「半年前と比べてかたい物が食べにくくなった」「入れ歯を入れている」「口の乾きが気になる」など、心当たりはありませんか?
オーラルフレイルの予防に自分のお口の中の状態を知り、健康を維持するために予防メンテナンスを始めてみませんか?